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クリケットバットの管理方法

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大事なクリケットバット

皆さん、自分のバット大切にしてますか?

国内にクリケットのバットを取り扱うメーカーは無く、オーストラリアなどの海外から通販で購入が基本のため、余計な送料や関税がかかります。また、メンテナンスや修理に出すことが難しい。例え修理に出せたとしても往復の送料だけでも1万円以上の出費がかかってしまうため、あまり現実的ではありません。

材料や人件費の高騰の影響でクリケットバットはずっと値上がりの傾向であり、試合で使えるようなバットは最低3万円~を覚悟しておかないといけないとなると、しっかりメンテナンスして出来るだけ長く使いたいところ。でも、そもそもクリケットバットの寿命にいいこと、悪いことって何でしょうか? 

 バットを壊す方法

 1)濡らす

雨で濡れたバットは飛ばなくなります。

クリケットバットは打球面をローラーで圧縮する製造工程があり、濡らしてしまうと圧縮された柳の繊維が水分を含み、膨らみます。そのままだと反発係数が落ちるのは勿論のこと、強度も落ちてしまい割れやすくなります。特に地面と頻繁に接触するトーの部分が濡れやすいため、止むを得ず雨の中バッティングする場合はせめて地面にバットを付けないようにしましょう。

 

2)湿度

湿度が高すぎたり低すぎてもダメなのは木製品の宿命。クリケッターでありがちなのが、真夏の車のトランクに放置したり(高湿度)、直射日光に晒しっぱなし(乾燥)にする事なので多少面倒でも使わない時はケースにしまっておきましょう。紫外線はグリップのゴム劣化にも繋がります。

 

3)質の悪いボールを打つ

最強のライバル。真の黒幕。裏ボス。

これさえ無ければ壊れたバットの数が10分の1になるはず。

クリケットのボールは本来コルクとゴムの数センチの芯を5重のコルクと糸で層で覆い、プラスチックのカバーと革とコーティングで外層を作ります。が、安いボールはコストを安くするためコルクの層を減らしてボールの内側をほぼ全て芯にしており、更に形を歪ませないよう外側をラッカーでガチガチに固めます。要はボールではなく石を打っているのと同然のため当然木のバットは割れたり折れたりします。

 

4)ボーリングマシンで使う

ボーリングマシンで使われる固いゴムのボール、実はそこまでバットに悪くはありません。マシンの場合、球数が多くなりがちであったり、人力より速い球を設定されることの影響が大きいようです。

 

バットを壊さない方法

  1)保護シートを貼る

年間何十本もバットを使うプロ選手達ですら最近は保護シートを貼っています。何も貼っていない素の木の打球感を好む選手も稀にいますが、寿命が断然違います。貼りましょう。そして出来れば毎年貼り替えましょう。

 

2)メンテナンス

メンテナンスといってもオフシーズン毎に保護シート剥がして軽度の割れを接着剤で埋めてオイルするだけです。面倒な人はバットメーカーがメンテナンスのサービスをやっているので預けましょう。

 

3)練習用バットを購入する

そうだ!壊れるなら使わなければ良いんだ!!

 1番効果があります。なにしろ壊れる機会が格段に減りますから。ボーラーなら1シーズンの使用時間が1時間以内というのもザラに。

練習用のバットを使い続けた結果、試合のバットでは感覚が違い、結局あまりランを取れなかったとなると本末転倒なので、なるべくバランスが似たバットを使うようにしましょう。グレード1とグレード3のバットを同じ寸法で1本ずつオーダーメードする人が結構いますが、試合用バットの方は普通に10年以上使えたりします。