日本一わかりやすい!ノーボールの処理!
公式リーグでプレーしている皆さんにとって、アンパイアのボランティアは大変ですよね。歴史が長いクリケットはそもそもルールが多く、数年毎に変更されています。試合中でも選手やアンパイア同士で解釈の違いで揉めることも多々あり。このブログでクリケットの各種ルーリングについて書くことによって微力ながらアンパイアさんの手助けになれればと思います。目指せ日本一のルール解説ブログ(今のところ唯一のため一番)今回はノーボールについてです。
ノーボールとは
ボーラーの不正な投球。様々なモードがあり、投球後ペナルティが発生する。
アンパイアの判定フローチャート
はい、になったらノーボール、いいえになったら次に進みます。投球がノーボールと判定された場合、アンパイアはただちにノーボールとコールし、腕を地面と平行に上げます。
頻度が高いノーボールについて解説します。
たまにあります。以前はデッド扱いでしたが何回も当ててその度に中断に時間がかかってしまった試合があったため、ルール改正でノーボール扱いに。
ジャンプ後バックフットがリターンクリースに触れる
ウィケットとウィケットを結ぶ線と並行に引かれているクリースをリターンクリースと言います。その白線に少しでも足が触れていると不正です。俗に言うバックフットのノーボール。ウィケットから離れて角度をつけて投げるボーラーは結構踏んでたりします。
フロントフットがポッピングクリースの後ろに残らなかった
俗に言うフロントフットノーボール。一番内側に引かれているポッピングクリースを踏んでも良いのですが、白線の後ろに少しでも足(かかと)が残らなかったら不正となります。アンパイアは着地時怪しそうと感じたら投球時の足をかなり見ていますね。高いレベルの大会では9割9分これが原因です。
肘を使ってボーリングした
こちらはアマチュアのレベルで割とあります。注意点としては、肘が曲がっているのではなく、曲がった肘が伸びる(肘を使う)と不正となります。低いレベルだと球速も遅いし他にボーラーもいないしで見逃されるケースも多いです。
まず適用される事は無いとは思いますが、正式な手続きはこのようになっています。
1回目→ノーボールをコール。ボーラーに警告。もう一人のアンパイア、キャプテン、バッツマンに通知。
2回目→ノーボールをコール。フィールディング側のキャプテンにボーラーを以降このイニングで投げさせないよう指示。バッツマンおよびバッティング側のキャプテンに通知。
守備制限に違反した
共通の守備制限としては、1)レッグ側に6人以上守備を置く 2)バッツマン側のスクエアレッグからキーパーの間のエリアに3人以上守備を置く 3)ピッチ上に守備を置く の3つがあります。ちなみにボーラーは守備制限に引っかかりません。具体的に言うと、レッグ側に5人守備を置いていた場合、ライトアームアラウンド(ウィケットの右側)からボーラーが投げても不正投球では無いということです。
この他に、大会によって30ヤード外に何名まで守備を置いていい、といった守備制限が定められています。複数の大会に参加している場合混同する場合もあるので、コイントス時にアンパイアとキャプテンが確認すると間違いが起こりにくいです。
アンパイアは30ヤード内にいる選手を数えるとわかりやすいでしょう(30ヤード外5人までの守備制限だったら、30ヤード内に必ず4人以上選手がいる)。
ボールがピッチ外で弾んだ
注意点として、たとえピッチ外で弾んだボールが強烈なスピンでピッチ内に戻ってきたとしてもノーボール扱いになります。大会によってはピッチ外でもワイド扱いにされる場合もあるので、こちらもコイントス時に確認しましょう。
ストライカーに届く前にボールが2バウンドした
こちらも大会によってまちまちです。特に数年前までは3バウンドからノーボールだったので、更新されていないケースも多々あり。
フルトスでストライカーのベルトより上を通過した
高めのフルトスの場合、ストライカーに届く前に打たれることが多いため、あくまでもバッツマンが立っていた位置を通過したポイントを見極めて判断します。
ノーボール後の処理
・ノーボールとして1ランバッティング側のチームに加算
・1球としてカウントされない(投げなおし)
・ノーボールとなったボールでは、Hit the ball twice、Obstructing the field、Run out以外でアウトにならない
・ノーボールをバッツマンが打って得点した場合、1ラン(ノーボール)+得点が記録される。スコアシートでは得点した数字を〇で囲う
・ノーボールをバッツマンが打たずに得点した場合、バイまたはレッグバイとして記録。アンパイアはノーボールのシグナルをスコアラーに出した後、バイまたはレッグバイのシグナルも出す。スコアシートには△または□を〇で囲う
・大会のプレイングコンディションに記載されている場合、次球がフリーヒットになる