クリケットいろいろ
「クリケットってなーに?」
当ブログの読者は何らかの形でクリケットに関わっている、または興味がある方だと思います。ニュースポーツに関わった以上この質問は避けて通れません。でも、意外とどんな形式があるのか知らない人って多いんじゃないでしょうか?
そんなあなたのためにとても分かりやすい表にまとめました。
主なクリケット形式一覧:
はい。わけがわかりませんね。
大丈夫です。これから一つずつわかりやすく説明します。
これらの形式は主にオーバー制限の有無と競技レベルで分類されます。
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オーバー制限無し
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オーバー制限あり
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日本では
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終わりに
オーバー制限無し
現代クリケットのルールではプレイの単位としてオーバーという概念があります。1つのオーバーは6球で区切られており、6球が終わると強制的にボーラーが交代となり守備位置も180度変わります。オーバー制限無しは文字通り1チームのイニングが一定のオーバー数でチェンジしない形式です。つまり、攻守交替は1チーム全員がアウトになるか、攻撃権を放棄(デクレア)した時のみ発生します。これを1チーム2回ずつ繰り返して点数の多いチームが勝ちです。
あれ?それって試合終わらないんじゃ…?と思った貴方は賢い。
これは今から約80年前に行われたイングランド対南アフリカの試合で、途中休日を挟み12日間試合を続けたにもかかわらず最後は帰りの船に乗らなくてはいけなかったため引き分けとなりました。流石にそれではダメだよねということで今は日数に制限をつけています。
テストステータス(後述)を持った国の代表同士が行うオーバー制限無しの形式をテスト(Test)。同じくテストステータス*1を持った国のプロリーグで行われるオーバー制限無しの形式をファーストクラス(FC)と呼びます。数百年の歴史を持つこのスポーツにおいてテストは最も純粋で最高峰の形式とされています。が、なにぶん長過ぎるので他の形式と比べて観戦向きでは無いですね。
ちなみに皆大好きティータイムはこの形式にしかありません。
オーバー制限有り
さて、クリケット以外のスポーツが近代化していった中、クリケットもテレビ放送向けにルールを変えようとする動きがありました。それが今世界で最も親しまれているオーバー制限有りの形式です。
こちらは1イニングの最大オーバー数が決まっていて、規定のオーバー数に達するとアウト数に関係無くチームの攻撃が強制的に終了します。
この形式の最大の強みは何と言っても1日で終わること!
そして、最大オーバー数でおおよその試合時間を設定できることです。
目安として50オーバーは7時間、20オーバーは3時間程度で終わります。
現在主な国で採用されているオーバー数は50または20が主流で、特に20は球数が少ないため全員アウトで交代する事があまり無く、長打も出やすいため一番人気の形式です。
先ほどの内訳と同じように国の代表同士の形式がワンデイインターナショナル(ODI)およびT20インターナショナル(T20I)。プロリーグの50オーバー制がList A、20オーバー制がT20と呼ばれています
ちなみにティータイムはありません。
日本では
形式は大体わかった。それじゃあ今僕が/私が日本でクリケットを始めたらどんな形式でやるの?という疑問についてお答えします。
まずは日本クリケット協会ホームページ大会情報をご覧ください。
これらもオーバー数で大まかに分類されます。
- 40オーバー制
日本クリケットリーグがこれにあたります。主に男子の社会人クラブ同士の大会ですが一部女子の参加も認められています。
- 20オーバー制
プレミアリーグ、女子クリケットリーグ、学生選手権、U19、U15がこれにあたります。
ちなみにプレミアリーグ、女子クリケットリーグ、学生選手権は40オーバーで行われていたのですが順次20オーバーに切り替わっていきました。ジャパンライフにあった試合形式とも言えますね。
- その他
ブラストやその他普及用形式がこれにあたります。
用具もゴムボールやプラスチックバットを使っており、初心者や子供に最適です。
以前は日本でもオーバー制限無しの二日制の形式(J2C)の試合が行われていた時代がありましたが、2日間24人の社会人を拘束するリーグ戦というのは現実的ではなく、残念ながら廃止されてしまいました。
終わりに
思ったより多くてわかりにくいな…という感想がほとんどだと思うので、わからなくなったらまたこの記事を読み返して貰えれば幸いです。
まとめとして:
・オーバー制限あるのとないのがある
・短い形式ほど人気がある
・日本の試合にティータイムは無い
と覚えておきましょう!